1ー5 タロット:最強の自己分析のツール

タロットと聞いて皆さんどう思われますか?

 まあ占いだと思われますよね。

 ところで皆さん占いって二つ種類があるって知っていますか?

 超能力、神通力、宇宙人との交信。そういうのはおいといて2種類です。

 そうどこかで聞いたことがあるかもしれませんね。
 コールドリーディングとホットリーディングです。
 読み飛ばして良いですよ。

 コールドリーディングとは話術や観察法のひとつであり、外観を観察したり何気ない会話を交わしたりするだけで相手のことを言い当て、相手に「わたしはあなたのことをよく知っている」と信じさせる話術や観察法である。「コールド」とは「事前準備なしで」、「リーディング」とは相手の心を読みとるという意味である。

 ホットリーディングは、事前に調査をして情報を得ておきながらもそれは隠しておいて、さもその場で相手の心や相手の過去を読んだように思わせる技術。

 wikipediaよりそれぞれ引用(正式な引用の仕方は割愛)

 さて、前置きはここまでにしてタロットを使い、自分を自分で占うとしたらどっちになるのでしょうか?

 タロットは「事前準備なしで」相手の心を読み取ることに特化したツールです。占い師は当然あなたのことをしりません。そのコールドリーディングに特化したツールを使い、ホットリーディングを行うのです。つまり自分のことは既に自分がしっていますよね? 「事前に調査をして情報を得ている状態」でそれを隠して、さもその場で相手の心や相手の過去を読んだようにタロットは結果を表示するわけです。

 占いは2種類あると言いましたが、そのどちらも使う。タロットが最強な理由が見えてきましたでしょうか?

 では、具体的にタロットとはどうなのでしょう。ライダー版タロットの場合で紹介しますね。X「運命の輪」のカードを見てみましょう。タロットは正位置と逆位置で意味が異なります。正位置はひっくりかえっていない状態。上下がひっくりかえった逆さだと逆位置と言います。運命の輪の正位置の意味は「前進」、「幸運」、「発展」、「よい未来」、「過去の出来事が未来につながる」、「突然まいこむチャンス」、「運命的な出来事」です。逆位置の意味は「失敗」、「不運」、「不幸」、「マイナスの面が出てくる」、「惰性でやって行く、宿命からのがれられない」となります。

 驚きましたか? これだけの意味を自分の人生になぞらえて連想するのです。タロットは当たるのではないのです。《《外れない》》のです。

 さらにこの意味をどこの場所で開いたかによって、より詳細に記憶を呼び覚まし、関連付けて話を作っていくのです。占いの結果が外れないように。場所というのはスプレットという展開のさせ方によります。一番当たる……いいえ外れないものは「ケルト十字法」です。これだけが別格でした。

https://kakuyomu.jp/my/news/16817330660588886529

 ケルト十字法は置き場所によって意味が変わってきます。
「1」現在の状態
「2」妨害
「3」現在の目的
「4」過去の根拠
「5」過去の出来事
「6」将来起こってくること
「7」質問者
「8」周囲の状況
「9」将来起こってくる感情
「10」最終結果

 占いは漠然とした質問をするよりも具体的な質問を占うべきとされています。それは、より連想しやすくなるからです。例えば、ある会社から内定を貰ったとして、この会社に進むべきか悩んでいるとします。この会社に内定承諾したらどうなるでしょうかと占います。現在の状態に運命の輪が出たとしましょう。運命の輪の正位置の意味は「前進」、「幸運」、「発展」、「よい未来」、「過去の出来事が未来につながる」、「突然まいこむチャンス」、「運命的な出来事」です。あなたは当然内定をもらったことだな、確かに幸運だった。となるわけです。

 人は情報を紡ぎ、物語を生み出す力が備わっています。これがタロットが最強の自己分析ツールであるという話となります。

……

…………

………………終わりませんよ。

 さて、タロットのいわゆるオカルトの部分に踏み込んでいきたいと思います。タロットカードにはオカルトな部分があると思います。馬鹿にするのは待って下さい。

 オカルトを馬鹿にするのは果たして合理的でしょうか?

 オカルトを無視して自己分析のツールとして使用する。問題ないです。ただ、オカルトのルールが仮に存在するとしたら、オカルトを無視したことによって不利益を生じるリスクを負うわけです。

 オカルトのルールに乗った場合を考えてみましょう。自己分析のツールとして使用する。問題ないです。オカルトの世界があったとしても問題ないです。

 さて、オカルトを無視することが、合理的に見えてリスクを増やしているだけの愚かな行為にもみえてきましたでしょうか? あなたは頭ごなしに不合理な行動する馬鹿でしょうか? 違いますよね?

 とはいえ、おそらくこういうことなんじゃないのかなという説明はしますけどね。

 タロットの聖別についてです。聖別は祈りです。宣誓ともとれます。身を綺麗にして、私はライダー版タロットを自分で自分を占う場合にしか使わないと宣言しています。友人が占う場合には友人本人が本人を占うそういう時だけ使うと決めています。ちなみにトートタロット版は自己統合の為だけに使うと宣言しています。

 この聖別をする理由は「枠」をつくることです。臨床心理学の箱庭療法とかでもそうなのですが、何らかのルールを制定することで、精度を上げていく効果があります。

 次にタロットの保管場所。専用のポーチでしっかり光と隔絶してください。これは汚れたり、日焼けしてカードが識別できるとなってしまうと意味がなくなるのを防ぐものかもしれませんね。

 浄化。他の人を占ってしまったり、嫌な結果が出続けたりするとリセットするそうです。これは次に占う結果に前回の影響を与えないようにする合理的な対処法だと思います。占っている最中に前占ったことがよぎると良くないことはわかると思います。

 オカルトは理由があり、秘法は秘められ、大事なことだけをやらせ神秘性を高める。そういう非常に合理的なものもあるのですよ。

 占いをする時は静かで薄暗いところでやります。これは知覚を遮断し、リーディングに集中させる為です。

 どうですか? オカルトの部分? オカルトではなくて面白かった? そうですかそれはよかった。じゃあ、オカルトな話始めますね?

 私がタロットを買ったのは、精神的に追い詰められ薬漬けにされていた日々の最中でした。毎日考えが日替わり弁当みたいに変わっていき、何も決断することができない状態です。スーパーの弁当コーナーに行き3時間弁当の前で買うか買わないか悩んで、何も買わずに帰ってきて泣いた時もありました。

 そんな時ふと思ったのです。こんなに不安定な自分よりも占いに身を任せた方が一貫して安定的な決断を下せるのではないかと……。

 新宿のタロット専門店で購入し、私は半信半疑で半ば……ではないですね。完全にタロットを馬鹿にして占いを行いました。

 そこででた結果はめちゃくちゃで、やっぱりねと思いました。質問者の位置をめくるまでは。

「……お前疑っているだろ?」

 そう言われた気がしました。なんのカードだったかは思い出せませんが、衝撃をうけました。

 次の占いからは真剣にタロットと向き合い。このまま大学生活をやったらどうなるか? 大学をやめたらどうなるか? など質問を変えて何回も占いました。すると、質問者や最終結果のところに死を暗示するカードや病を意味するカードが必ず出てきました。7回か8回だったと思います。その確率を計算すると兆を超える確率だった気がします。
 ようやく比較的マシだった結果がでて、ここで占うのをやめました。その結果に従うことに決めたのです。その時の質問はこうです。

 「休学」をして「卒業」を目指したらどうなりますか? 

 その後私は休学し、楽勝単位を他学部履修まで駆使して取ることでなんとか無事卒業し、現在に至ります。

 私はまだ生きています。

 最後にタロットは何を買えばいいのか悩む方がでそうなので、所感を。
 ライダータロットははっきり物事を言います。初心者向けとか言っていますが、あれは道具的なものを飛び越えた魔術的な何かです。
 トートタロットはマイルド。皆大好きアレイスター・クロウリーが考案したものです。『トートの書』とか売っています。トートの中では神人合一なんかを謳っていた気がします。(違うかも)なので、自己実現とか自己統合系の聖別をする方におすすめ。
 両方がセットになったやつもあります。参考にして下さい。
 最後に色々な解説や、スプレットの解釈の違いとかにとまどう方が出てくると思います。大事なのは、自分のこうやるという決めた「枠組み」を持つことだと思います。

 タロットがあなたの幸せの道標となりますように。

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